鈴木礼治元愛知知事が死去 93歳 万博誘致や中部空港建設が死去

愛知県知事を4期16年務めた鈴木礼治さんが15日、老衰のため名古屋市天白区の自宅で死去した。93歳。葬儀は近親者で営んだ。

現在の三重県四日市市出身で、名古屋大経済学部卒業後、愛知県に入庁。その後、旧自治省など中央省庁にも在籍し、県企画課長、教育長、総務部長、副知事などを経て、1983年2月の知事選で初当選した。

知事任期中は「第三の大都市にふさわしいプロジェクトを」と掲げ、1期目の85年に中部新国際空港建設促進期成同盟会を発足させ、2期目の88年に構想を発表した愛知万博は4期目の97年に開催が決まった。翌98年度の政府予算案に中部空港事業化を盛り込むなど主導した2大プロジェクトにめどをつけ、99年に退任。2005年に万博が「愛・地球博」として開催され、中部空港も開港した。

ユーモアあふれる「鈴木節」が特徴で、楽天的かつ親しみやすい人柄もあり、オール与党時代の県政をまとめた。一方、強気の県政運営で県財政は悪化し、98年度決算で約223億円に上る戦後初の赤字を計上した。

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