新型コロナウイルスを軽視する言動を繰り返してきたアフリカ東部タンザニアのマグフリ大統領(61)が17日、死亡した。マグフリ氏自身が新型コロナに感染したとの臆測が流れていたが、政府は「死因は持病の心臓病」と説明している。ロイター通信が伝えた。
マグフリ氏は「我が国のコロナは神の力で取り除かれてきた」「自分の息子がコロナに感染したが、ショウガ入りレモネードで治った」などと話し、マスク着用やソーシャルディスタンスの確保にも否定的だった。タンザニアのコロナ感染者数は2020年5月に「509人(死者21人)」と公表されて以降、更新されていないが、国内で感染が拡大しているとみられる。
マグフリ氏は15年に就任し、20年10月に再選を決めた。2月末以降、公の場に姿を見せなかったことから「新型コロナに感染して海外で治療を受けているのではないか」との臆測が流れていた。【平野光芳】