[お墓参り]基本的な流れ・マナーと準備するものについて解説します

命日やお盆、お彼岸など、お墓参りに行くという人は多いと思います。お墓参りにしょっちゅう行くにも拘わらず、お墓参りの作法や流れをしっかりと把握している人は少ないのではないでしょうか。そこで、お墓参りの基本的な流れ・マナーを、準備するもの等を交えながら紹介したいと思います。

お墓参りの際に、先人に失礼があってはいけませんし、一人の大人として、お墓参りの礼儀や作法を知っておくことは決して無駄にはなりません。気持ちよくお墓参りをするためにも、ぜひお墓参りの作法を憶えておきましょう。

お墓参りの参拝方法について

お墓参りは、お盆やお彼岸、命日などにお参りをすることが一般的です。お墓が遠方にある場合は、供養料を払い本人に代わって先祖の供養やお墓の管理を行ってもらうといった方法があります。「命日」とは故人が無くなった日のことを指し、一周忌の後、亡くなった日と同月同日を「祥月命日」、毎月の同日を「月命日」と呼びます。祥月命日には法事、法要が営まれるほか、お墓参りをすることが多いです。月命日には自宅で供養をしても良いとされています。お盆について言えば、死者が年に一度帰って来るという信仰に基づいた儀式が各地に残っています。

地域によりますが、7月または8月の13日から4日間の内にお墓参りをします。お彼岸は年に2回、春と秋に存在します。それぞれ春分の日と秋分の日を中日として3日間に内に、お墓参りを行います。

お墓参りの仕方について

お墓参りの基本的な流れについて紹介します。一般的な流れはあるものの、こうでなければならないといった正解があるわけではありません。各々の家庭や宗教によって細かい違いがある場合がありますので、先人を大切に想う気持ちを持って臨むことが重要です。一般的な流れとしては、初めにお墓の掃除から始めます。墓前で合掌してから周辺の枯れ葉などを取り除き、墓石に水を掛けながら汚れをふき取ります。たわしなどで擦ると傷が付いてしまう恐れがあるので、柔らかい布を使うようにしましょう。掃除が終わったら、手桶に綺麗な水を汲んで柄杓で墓石に水をかけて清めます。そして花立にお花、水鉢に水を入れ、お供え物を置きます。その後お線香をあげ、合唱します。

お線香に付けた火は息を吹きかけて消すのではなく、手を振って消しましょう。複数人でお墓参りに来ている場合は、故人と関係が深かった人から順にお参りします。お参りが終わったら、お供え物は持ち帰ります。そのままにしておくと動物に荒らされたり、墓石を汚す原因になってしまいます。お花はそのままでも良いでしょう。

お墓参りの基本的な手順
  1. お墓の掃除
  2. お墓の掃除
  3. 墓石に水をかけて清める
  4. 花立にお花、水鉢に水を入れ、お供え物を置く
  5. お線香をあげ、合唱

お墓参りの際の服装に決まりはあるの?

お墓参りの際の服装ですが、礼服である必要はありませんが、あまりにも華美な服装や香りがきつい香水を身につけることは避けるべきでしょう。これも宗派によっても異なりますので事前に確認することが必要です。

持参する持ち物について

お墓参りに持参していくものを紹介します。
こちらも宗教によって異なる場合がありますが、基本的なものを憶えておくことが大切です。まずは数珠が挙げられます。
数珠の玉は人間の煩悩を司る仏様をされており、数珠を持つことで煩悩を引き受けてくれるといった意味があります。
一般的には、手入れの簡単な略式数珠が用いられます。数珠の持ち主の厄除けも兼ねているので、ぜひとも持っていきましょう。
他人の数珠は念が移ると言われていますので、貸し借りは禁物です。

次にお線香です。お線香は余裕を持った本数を持っていくことがおすすめです。宗教によって一人当たりの立てる本数が異なる場合もあるためです。

そして、お花です。お花は菊の花が良いとされていますが、特に決まりはありません。しかし、バラなどの棘があるようなお花や香りが強いものは避けたほうが良いでしょう。

墓地によってはカラスなどの被害を避けるために生花ではなく造花しか認めていないところもありますので、事前に調べておいて周りに迷惑を掛けないように配慮しましょう。

掃除道具も準備しておきましょう。
ほうきやちりとり、雑巾やごみ袋などは掃除の際に確実と言っても良いほど使用します。墓地によっては貸し出しされている場合もありますので、確認してみましょう。

お墓参りで持参しておくと良いもの
  1. 数珠
  2. お線香
  3. お花
  4. 掃除道具

お墓参りにとって何より大切なのは故人を慈しむ心

お墓参りの作法、流れ、準備などのマナーを紹介してきましたが、お墓参りには絶対という作法はありません。

各々の家庭によっても異なりますし、宗教によっても細かく違います。しかし大まかな流れは共通しているので、頭に入れておくことが重要です。作法や流れを憶えることは大切ですが、

お墓参りを通して故人を冥福を祈る慣習によって、一緒に生活している家族を大切にする気持ちも芽生えてきます。お墓参りは日本が誇る文化の一つであり、次世代に伝えていくべきことであることは間違いありません。

小さい子どもにとっては退屈に感じられることかもしれませんが、経験しておくことで大人になったときに思い出し、考えることが多くなると思います。家族を大切に想う心を育んでくれるのがお墓参りです。

その想いを一番に据えて、細かいマナーを過敏に意識することは避け、自分なりのお墓参りをしましょう。