周囲に感謝のはじめてのお葬式

Aさん・福祉施設勤務

 いつものように働いていた時でした。職場の職員さんが駆け足で走ってきて、「お父様がお亡くなりになったそうです」というので、僕は急いで電話口に出ました。

 すると親戚のおじちゃんが電話口におり、「心筋梗塞だってさ・・・とりあえず実家に来てくれ。お母さんはショックで話せなくなってるよ。」というので、その日は早退をしてすぐに実家に駆けつけました。

 すると父親の遺体があり、母親は喪服に着替えているものの、どこかショックでうつろな感じでした。

 親戚のおじちゃんは、「お母さんは今そっとしておこう。これから葬儀の手続きに入るよ」という事で、葬儀の手続きをする事になりました。

 しかしながら、初めての葬儀なので何の知識もなく、手続するにも何にも分からないでいたのですが、親戚のおじちゃんが「おい!行くぞ!葬儀屋に」と、僕を車に乗せて葬儀屋へ向かいました。

 葬儀屋へ行き、僕は「父親が急死したこと」「急いで葬儀をしたい」「なるべく安くあげたい」という事を必死に伝えました。

 すると葬儀屋のスタッフさんは、「この度はご愁傷様です。了解いたしました。すぐさま手配いたします。これからご自宅へ伺いまして、手続を進めて参ります。料金の方は、50万円ほどちょうだいしますがよろしいですか?」

 というお話でした。本当に質素な葬儀ですので、50万円もあれば今の時代はできるそうです。

 家族葬という感じみたいですね。

「こうしておけばよかった!」

 今になると「こうしておけばよかった!」と思った事は、もう少し大人の常識として、葬儀に関する知識や勉強をしておくべきでした。

 周囲の方の協力、特に親戚のおじちゃんの協力がなければ、もっとあたふたしてしまい、父親を上手に見送る事はできなかったと思います。

 よってネットでも、書籍でもいいから、葬儀やお葬式、お香典、礼服に関する事や、葬儀の手続きに関して学んでおけば良かったと思いました。

 御膳の手配等も学んでおくと、葬儀をする際にスムーズに葬儀もできると思いました。

「今ならこうしたい」

 もしやり直せるとしたならば、長男としてもっとシャンとした態度で、気丈に振る舞えるようにしたいと思っております。

 この時の僕は、何もかにもが初めての事でしたので、あたふたしてしまい、周囲にもかなり迷惑をかけたと思います。

 そのような事がないように、上記にも書いたように、もう少しネットや書籍で学び、友人のお葬式の手伝い等も実際にしてみて、少しでも知識をつけておくべきだと思います。

 ご焼香も分からないようでは笑われてしまいますからね。

 よって、もう少し気丈に振る舞えるような知識と、心構えをもっておきたいと切に思いました。

 特にお葬式の手配や御膳の手配は、はじめてですと、とても時間がかかりますし、業者とのやり取りが多くなりますので、1発で「●●御膳を30人前、お葬式の会場まで」と言えるのならば、カッコイイですし、亡くなった故人も安心してあの世へ行けますよね。