宮崎県・幸島(こうじま)のニホンザルの群れでサルが海水でイモを洗う行動を発見するなど、日本のサル学を飛躍的に発展させた、元京都大霊長類研究所長で京大名誉教授の河合雅雄(かわい・まさを)さん(人類学、生態学専攻)が14日、老衰のため兵庫県丹波篠山市の自宅で死去した。97歳だった。家族の同意を得て、出身地でもある同市が公表した。葬儀は16日午後2時、丹波篠山市味間南294の1のセレフ葬祭会館で、家族葬で営む。喪主は妻良子(りょうこ)さん。
京大理学部卒。1956年、日本モンキーセンター(愛知県犬山市)の設立に参加し、87~94年、同センター所長。京大教授や岐阜大学長などを務めた故今西錦司氏の門下生の一人で、動物学に社会学、文化論の視点を加えた動物社会学を確立させた。