早乙女勝元さんが亡くなったことを受け、映画監督の山田洋次さんは11日、コメントを発表した。
「1931年、彼は東京の下町に生まれて、かの下町大空襲の中を必死に生きのびた。同じ年に生まれて旧満州で育ったぼくは引揚(ひきあげ)者としてリュックひとつで日本に戻った」とお互いの戦争体験を振り返り、「戦後の日本について、平和と戦争について語り合えるかけがえのない友人を失ったことを、心から淋(さび)しく思います」と悼んだ。
山田さんが映画「下町の太陽」(63年公開)を製作する際、早乙女さんが舞台となる東京の下町を案内したという。