フレデリク・デクラーク氏 85歳=南アフリカ元大統領が死去

南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)体制を廃止に向かわせたとして、ノーベル平和賞を受賞したフレデリク・デクラーク元大統領が11日、ケープタウンの自宅で死去した。中皮腫で闘病中だった。85歳。ロイター通信が報じた。

1936年、ヨハネスブルクで、曽祖父が国会議員、父が元労相という政治家一族に生まれた。ポチェフストルーム大学卒業後、弁護士を経て、72年に国会議員初当選。郵政相、教育相などを経て89年に国民党党首となり、旧白人政権の最後の大統領に就任した。

90年2月に国会で演説し、現与党のアフリカ民族会議(ANC)や南ア共産党などの合法化、黒人解放闘争の象徴的存在だったネルソン・マンデラ氏の釈放を表明。アパルトヘイトに終止符を打つことを宣言した。マンデラ氏と協力して白人特権階級による支配体制を軟着陸させ、93年にノーベル平和賞を共同受賞した。

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