「燃える闘魂」と呼ばれた元人気プロレスラーで、参院議員も務めたアントニオ猪木（本名・猪木寛至＝いのき・かんじ）さんが1日午前、心不全のため死去した。79歳。通夜と葬儀は近親者で営む。「お別れの会」を後日開く予定。難病「全身性アミロイドーシス」で闘病生活を送っていた。
1943年、横浜市生まれ。家族で移住していたブラジルで、遠征中だったプロレスラー、力道山さん（63年死去）にスカウトされて日本プロレスに入団し、60年9月にデビューした。ジャイアント馬場さん（99年死去）とのタッグは「BI砲」と呼ばれた。
72年には新日本プロレスを創設。「ストロングスタイル」と呼ばれる格闘技色の強いプロレスでファンの心をつかみ、76年6月には東京でプロボクシング統一世界ヘビー級王者、ムハマド・アリさん（2016年死去）との異種格闘技戦を行い、世界的に話題を呼んだ（試合は引き分け）。95年4月には、北朝鮮でのプロレス興行も実現させた。