第五福竜丸元乗組員の大石又七さん死去 87歳 核廃絶訴え続けが死去

ビキニ事件で被ばくし、核廃絶を訴え続けた静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の元乗組員、大石又七(おおいし・またしち)さんが7日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため神奈川県三浦市の病院で死去した。87歳だった。葬儀は近親者のみで営んだ。

静岡県出身。14歳で漁師になり、第五福竜丸に乗り組んで操業していた1954年3月1日、太平洋・ビキニ環礁で米国が実施した水爆実験「ブラボー」による放射性降下物「死の灰」を浴びた。

乗組員23人全員が被ばくし、半年後に無線長、久保山愛吉さん(当時40歳)が亡くなった。放射性物質に汚染されたマグロの廃棄なども影響して反核世論が高まり、広島で55年8月6日、第1回原水爆禁止世界大会が開かれた。

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