映画監督の佐々部清さん死去 62歳 「チルソクの夏」「半落ち」が死去

「チルソクの夏」「半落ち」など数々の秀作を生んだ山口県下関市出身の映画監督、佐々部清(ささべ・きよし)さんの死亡が31日、確認された。62歳。葬儀は未定。

横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)を卒業後、2002年に「陽(ひ)はまた昇る」で監督デビュー。認知症の妻を殺した元警察官を描写し、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した「半落ち」をはじめ、認知症の妻を介護する夫の12年間を実話をもとに描いた「八重子のハミング」など社会派監督として知られる。そのほか、「看取(みと)りの医者」や「波の塔」など数々のテレビドラマの監督、舞台「黒部の太陽」の演出なども手掛けた。

郷里への思いを反映した「チルソクの夏」「四日間の奇蹟(きせき)」「カーテンコール」は下関3部作と呼ばれる。また、山口県萩市や鹿児島県薩摩川内市など九州・山口を舞台にした作品も多く、北九州市や下関市などでは舞台あいさつやトークショーなどで映画への思いを語っていた。

関係者によると、佐々部さんは新作映画の準備のため、下関市を訪れ、30日は市内のホテルに宿泊していた。31日朝、部屋で倒れているのが発見された。

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