全国高校サッカー選手権で長崎・国見高を戦後最多タイ6度の優勝に導き、日本代表も育てるなど長年サッカー界に携わった小嶺忠敏さんが7日、76歳で亡くなった。国見高時代に薫陶を受けたJ1神戸の三浦淳寛監督(47)は「本当に悲しくて残念。今の自分があるのは小嶺先生のおかげ」と恩師との別れを惜しんだ。
三浦監督は国見高1、3年時に全国高校選手権を制覇し、3年時は主将としてチームをけん引した。「小嶺先生の下、日本一を目指して厳しいトレーニングをすることで実際に日本一になることができた」と振り返る。その後、日本代表に上り詰める中で高校時代の経験が飛躍の糧になったといい、「高校3年間で今の自分の基礎となる人間教育を受けた。謙虚さや、今の自分がどうなのかを振り返ることなどを当たり前にできるようになった」と感謝する。
座右の銘の「自信と過信は紙一重」は小嶺さんから受けた言葉だと明かし、「この言葉を忘れずに人生を進めていく。先生はサッカーに懸ける情熱は誰よりも持っていた。今までずっと突っ走ってサッカーに懸けてきた分、天国で少し休んでほしい。本当に感謝の気持ちでいっぱい。ご冥福をお祈りします」とコメントした。【長宗拓弥】