俳誌「ホトトギス」名誉主宰の稲畑汀子さん死去 91歳が死去

日本伝統俳句協会名誉会長で、俳誌「ホトトギス」の名誉主宰の稲畑汀子(いなはた・ていこ、本名=いなばた・ていこ)さんが2月27日、心不全のため死去した。91歳。通夜、葬儀は近親者で営む。お別れの会を後日開く予定。喪主は長男で「ホトトギス」主宰の廣太郎(こうたろう)さん。

横浜市生まれ。幼い頃から祖父・高浜虚子、父・年尾のもとで俳句を学んだ。1965年に「ホトトギス」の同人となり、79年、父の死に伴い「ホトトギス」主宰を継承。虚子の伝統的なスタイルを受け継ぎ、「有季定型」と「花鳥諷詠(ふうえい)」「客観写生」を心得とした。その理念を守るべく、87年に日本伝統俳句協会を設立し、会長に就任。2000年、虚子記念文学館を兵庫県芦屋市の自宅横に建設。自ら館長を務めた。主な句集に「汀子句集」「花」「月」、著書に「俳句に親しむ」「俳句を愛するならば」など。1982年9月~2022年1月、朝日俳壇選者。

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