「累犯障害者」支援 田島良昭さん死去 76歳 「南高愛隣会」顧問が死去

「累犯障害者」支援など障害者福祉に先駆的に取り組んだ社会福祉法人「南高愛隣会」(長崎県諫早市)の顧問で最高検参与の田島良昭(たしま・よしあき)さんが2日、骨髄がん腫症のため同県島原市の病院で亡くなった。76歳。葬儀は近親者で営んだ。お別れの会を後日開く。喪主は長男で同法人理事長の光浩(みつひろ)さん。

1977年に南高愛隣会を設立し、理事長に就任。障害者が少人数で生活するグループホームなどをいち早く開設し、刑務所からの出所者を含む障害者の支援に取り組んだ。浅野史郎・宮城県知事(当時)の政策ブレーンを務め、同県福祉事業団理事長などを歴任した。

南高愛隣会は2006年から全国に先駆けて累犯障害者の支援を実践。09年には刑務所の出所者を更生保護施設や福祉サービスにつなぐ「地域生活定着支援センター」を全国で初めて長崎県内に開設するなど司法と福祉の連携に尽力した。同センターは全都道府県に広がった。

11年に最高検参与に就任。郵便不正事件で無罪が確定した元厚生労働事務次官の村木厚子さんと12年に「共生社会を創る愛の基金」を創設し、罪に問われた障害者の社会復帰を支援した。

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