戦後を代表する前衛美術家で、1980年代以降は大作の油彩画を手がけた福岡市在住の画家、菊畑茂久馬(きくはた・もくま)さんが21日、肺炎のため死去した。85歳。葬儀は近親者のみで営み、後日、お別れの会を開く。喪主は長男拓馬(たくま)さん。
長崎市生まれ。福岡県立福岡中央高校を卒業し、56年、独立美術展に初入選した。反芸術を掲げ、57年に福岡で結成された前衛美術集団「九州派」に参加して頭角を現すが、主流派との路線対立で後に脱会。61年に東京・国立近代美術館で開かれたグループ展「現代美術の実験」に、男女に見立てた一対の丸太棒と大量の5円玉を使ったインスタレーション(空間芸術)「…