京都流経営でロームを世界へ 社交嫌いは徹底 佐藤研一郎さん死去が死去

半導体大手のロームの創業者の佐藤研一郎さんが15日、亡くなった。半世紀以上、社長を務め、連結売上高3000億円超の世界的な企業に育てた。京都のハイテク企業は多くのカリスマ経営者を輩出してきたが、その存在はとりわけ異彩を放っていた。

恥ずかしがり屋で社交嫌い。日本を代表する高収益企業になってからも、自社の入社式にさえ出席しないという徹底ぶりだった。2010年3月、社長を後任の沢村諭専務(当時)に譲った際も記者会見には出席せず、沢村氏が「人前で多くを語るのが苦手で、ご容赦いただきたい」と手紙を代読する異例の対応だった。

07年、京都の料亭に招かれた。高収益を生む京都企業の秘密を探る取材を兼ねた面会だったが、開口一番、「僕は変な人間で、人に会うのが大嫌い…

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