コロナ対策「リスク対応力問われる」 立石義雄さん「遺言」に 京都財界、悼む声が死去

新型コロナウイルスに感染し、5日から入院中だった京都商工会議所名誉会頭でオムロン名誉顧問の立石義雄さんが21日、入院先の京都市内の病院で亡くなった。80歳だった。3月末まで商議所会頭を約13年間務め、京都経済界の「顔」だった立石さんの訃報。地元の関係者は沈痛な表情を浮かべ、無念の思いを募らせた。

立石さんは京都商工会議所の会頭として最後となった3月24日の記者会見で、新型コロナについて「企業活動にとって大きな打撃になっている。経営者のリスクへの変化対応力が問われている」と危機感をあらわにした。これが経済界への「遺言」になるという、誰も想像できなかった事態になった。

会見に同席した塚本能交(よしかた)会頭(ワコールホールディングス会長)は「会見で晴れやかな笑顔で交代を発表していただき、4月から職を引き継いだ直後の悲報で、事態の急変に大変驚いている。長年京都経済界をリードしてきた重鎮を失い、深い悲しみに包まれている」などとするコメントを発表し、死を悼んだ。

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