イラン核「プロの検証」に心を砕き…天野之弥IAEA事務局長を悼むが死去

昨年5月、トランプ米政権がイランとの核合意から一方的に離脱し、核兵器開発の危険性を声高に訴え始めた時、2010年春から4年間、ウィーンで取材した天野之弥さんの顔が浮かんだ。日本人初の国際原子力機関(IAEA)事務局長として核開発疑惑に最も肉薄しながら、困難な交渉の末にようやく結ばれた合意を最も喜び、履行状況を確認してきただけに、その心中は穏やかではなかったはずだ。

「核の番人」と呼ばれるIAEAは、核兵器を独占しながら核拡散の危険性を強調する米欧などと、平和的な…

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